■ルアーコーシング
 アフガンハウンドやボルゾイなどのサイトハウンド向けのドッグスポーツで、電動モーターで巻き取られるワイヤーに引っ張られるルアー(擬似餌のウサギ)を、デザインされたコースに沿って、追いかける競技です。2頭の犬が追い掛け、速さ、機敏さ、判断力、耐久力を競います。日本では会場などの問題もあり、1頭で直線的にルアーを追いかけるルアーレーシングというより簡単なルールのゲームが、ルアーコーシングとして行われています。

●主な団体のWebサイトをチェック!
ジャパンサイトハウンドアソシエーション(JSA)
http://www.j−s−a.com/
Club Gallop Dog’s/Bz
http://www.club−gallop−dogs.jp/index.html
ドッグスポーツプロダクションthe.N.P.A
http://www1.neweb.ne.jp/wa/the−npa/


ルアー・コーシングとは・・・



 広い野原でウサギなどの小動物をサイトハウンドが追いかけるゲームがコーシング。これをルアー(疑似餌)を追いかけるようにしたのが、ルアー・コーシング。犬の走る美しさばかりでなく、犬の筋肉に良い効果が見られ、アメリカなどではショーと一緒に併催されています。

 コーシングの様なゲームは500年前から始まっています。コーシングは起伏のある原野で、獲物は本物(ウサギ)を追うスポーツです。かなり広い場所が必要な競技なので、競技開催地はどうしても田舎の方になります。アメリカではジャッジが馬に乗って、コーシングの審査をしています。ウサギの毛などの疑似餌(ルアー)を使うルアー・コーシングは、ルアーをナイロン線に付け地面にセットされた電動滑車で引き、2頭の犬に追跡させます。コースの長さは1000(約914m)ヤードから1500ヤード。
 コーシングをしている人たちは一様にこうしたコースで、犬を走らせることによって、犬体が鍛えられていくと信じています。ショーリングでの歩様の素晴らしさも、コーシングで犬をフルスピードで走らせ、全力疾走の機会を与えている賜物というわけです。ルアー・コーシングの会場は周囲を全部フェンスで囲われます。犬たちを全力で走らせるという点では、アメリカもイギリスも同じですが、アメリカの場合はタイムよりも追跡の才能や持久力のテストに重点がおかれています。審査員は複数いてコースは、犬を急旋回させるように屈折を直角から鋭角まで、かなり複雑に設計されています。競技会のコースは犬が覚えてしまって、コースなりに犬が走ったり、確実に獲物を追う目的から逸れてしまわないようにすることと、犬の能力も100%発揮できるように、いろいろと複雑に設定を変えていきます。
 ルアー・コーシングの基本ルールとして、『ケガは自分持ち』ということが前提となります。ルールに明確に記されることになります。競技の性格上、犬が重なりあって転倒したり、曲がり損ねてルアーを結びつけたナイロン線に足を引っ掛けてケガをすることもありえるからです。
 ルアーの速度は手元のスイッチで操作され犬の速力に合わせて加減します。このスイッチ操作の上手さ加減でも、犬たちの走り勝手に影響がでてきます。競技には初心犬のためにビギナークラスもあり、遅いスピードでルアーを追い掛けることに慣れさせます。ルアーを操作する人が、犬に合わせて慎重にスピードを調整するためもあり、初心犬は正確にルアーを追ってコースを完走する傾向があります。場馴れしてきた犬はスピードがありますが、ルアーより先行したり、勝手にコースを変更したり、先を見越してしまい勝ちです。

 サイトハウンドはコーシングを知ることで変わります。走りの違い、働きの違い、犬種ごとの違い、何のために作出されたのかなど、諸々のことを理解するために重要なので、ビデオで紹介しコーシングを取り入れることをお勧めしました、とベンストン氏の結びのトーク。



 (アフガンセミナーより/コーシングの概要は、これまでに愛犬ジャーナルに掲載された内容から一部抜粋)


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